秩父宮の21期生(もう一つの同期会)
「大泉高校ラグビー部NO.8 升本だろう。」
池袋で開かれた、開進三中21期同期会「50歳のお祝い」の席上、唐突に背後から声がかかった。 焼酎の水割りを左手に持ったまま振り向くと、失礼ながら記憶にない顔がある。
聞けば、中学時代同じクラスになったことはないという。 だが、卒業後私の所属していた高校時代のチームとラグビーのゲームで対戦したことがあるらしい。
卒業後、石神井高へ進んだ星川、早大学院の渡辺とは先ほどご無沙汰の握手を交わしたばかり。だが井草高校とのゲームは想い出せない、もちろん井草高ラグビー部の創立者であるという彼のことも。 きっとゲーム中、脳震盪を起こしていたに違いない。
帰宅後、「都立大泉ラグビー部創部50周年記念誌」(1999年6月発行)をひもといてみた。 戦績欄に確かにある、昭和46年(高校2年次)11月27日対井草戦、48‐0にて勝っていた。 どうやらこの練習試合で二人が戦ったのは事実らしい。
付録
この年、2月7日18‐13対石神井、4月2日5-16対早大学院、4月18日12-5対石神井、9月15日44-4対石神井、の記録がある。
更に、昭和47年10月1日9-8対早大学院との練習試合の記録。
10月29日から全国大会東京都予選が始まる。 明朋、本郷、三鷹、青山と勝ち進み、11月26日秩父宮ラグビー場に於いて、決勝戦に挑んでいる。 東京第一地区:大泉対目黒、東京第二地区:早大学院対久我山。 このゲームの勝者二校が正月、花園の芝を踏めることになる。
第一地区10-64、第二地区3-42の結果で、開三中出身者は何れも敗退した。
その時のがらんとした秩父宮で、渡辺(4組)・升本(2組)はもとより、星川(2組)・高橋(4組)そしてラグビー好きのアイドル加藤(6組)の五氏が、それぞれが異なった場所で、同じ青春の赤い血液を滾らせていたことに互いに気付いたのは、32年後の昨夜のことだった。
2004/06/13 升
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