墓参
今年の年賀状に「福岡から地元伊万里に引っ越しました。」とありました。
連絡を取り、お墓参りの許しを請うと「解り難い処なので案内します」とのご返事。
伊万里駅前で待ち合わせると奥様お一人ではなくご長男の陽一郎君も一緒でした。
お嬢様は今大阪でお暮しとのことです。
陽一郎君は、横浜でお別れした時11才と伺っていましたから現在38才でしょうか、立派な青年です。
背格好が何となく亡くなられた親父様の池永純二先輩に似ています。
「父のことをご存じな方にお会いすることもないので仕事を切り上げて待っていました。」
とのことです。
お墓は伊万里駅から500mほどの小高い住宅街の一角にありました。
東円蔵寺公民館の近くで住所は立花町西円蔵寺○○○○になりそうです。
路地裏に車を置き、民家脇の細い小道を登り詰めた、見晴らしの良い場所に立派な墓石が三基西を向いて並んでいます。
向こうの丘陵の斜面には、昔旅行の途中に夫婦でお世話になったことのある、純二さんの実家も見えます。
三基とも池永姓のお墓でしたが、向かって左側のお墓に純二先輩は眠っていました。
墓誌の筆頭が純二さんで次いでお父様、お母様の順番で刻まれているのが悲しいことです。
純二さんはキリスト教に帰依されていたので戒名はなく、<ゼウス 平成九年五月十九日 池永純二 善郎二男 四十四才>と墓誌には刻まれていました。
もう28年がたちます。
陽一郎君は、船乗りだったお父さん故にいっしょに過ごした時間も少なく、ほとんどなにも知らないといいます。
お父様と私が巡り合ったきっかけを問われ、「札幌のラグビーです」と答えると、「今度の引っ越しの機会に改めて主人の残した荷物を整理をしたら、ボロボロのジャージやスパイク、ボールまで出てきて処分に困っています。」と奥さん。
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